
「ホテル」で検索しても、ウチのホームページが検索結果に出てこないんだけど、いつになったら出てくんのよ、えぇ?

この前も、Googleの考え方をご説明したじゃないっすか…。
じゃぁ、いくら払えば「ホテル」で上げてくれんの?
上がれば、いくらでも金は払うよ。

僕の報酬を考えて下さるお気持ちはありがたいんですけど、お金の問題じゃないんっすよ。
Googleは、ユーザーの…
つべこべ言わんで、「ホテル」で上げてくれよ!
できなきゃ、他所の業者に頼んじゃうよ。

頑張りはしますけど、厳しいことは理解してくださいよ…
これは、都内某所で、ラブホテルを経営する社長さんとの、実際にあった会話のワンシーン。
お会いする度に、説明を試みましたが、「男がトップを目指さなくてどうする!」と言った根性論も複雑に絡み合い、ご理解いただくことができないまま、今に至ります…。
何十万ものお金を、ホームページ制作に費やしたからには、ビックワードで上位表示をしたい!と願う、社長様方の気持ちは、十二分に理解しますが、検索エンジンに、根性論は通用しません。
もし、お客様に対して、物申すことが許されるのであれば…
「ホテル」で検索してんのに、ラブホが 1位って、どんな検索エンジンやねん!
と、思いっきりツッコミたい…。
常に高みを目指す、ラブホ社長の向上心は尊敬しますが、正直分が悪い…。自分の戦う場所を見誤った典型的な失敗例と言わざるを得ないんです。
とは言え、ビックワードでの上位表示を夢見る社長も少なくありませんので、ここでは、どうしてディースケが、ビックワードを狙いをお勧めしないのか、そして、ビックワードの検索結果が、どのような判断基準(推測ですが)で選ばれているのか、まずは、その傾向をお伝えしたいと思います。
この講座の目次
ビックワードで上位表示を達成した勝者は、どんなサイト?

それでは、ここからは、Googleになったつもりで、一緒に考えて貰いたいと思います。
仮に、あなたが、Googleの中の人だったとしたら、「ホテル」と検索してきたユーザーさんの検索結果に、どんなサイトを上位に選びますか?
言い換えると、どんなサイトを上位表示してあげたら、ユーザーさんは満足するでしょうか?
クレームに堪え兼ねて、先程のラブホの社長のホームページを上位表示させちゃうってのも、また一興ですが…
ユーザー目線で見た時、満足してもらえるでしょうか?

オレ探してんの、ディズニーランド近くのリゾートホテルだし! Google、マジ使えねぇ…
このように、ユーザーの期待する情報からズレる可能性は高く、更には、不便と感じてユーザー離れが発生するリスクもでてきます…。これは、Googleとしては、一番避けたいことですよね。
ユーザーに満足して貰うためには、「ホテル」と検索している人が、何を求めているのかを知らなくちゃいけません。
仮に、宿泊先を探しているとしても、以下のようなことが分からなきゃ、満足して貰えるような検索結果は作れないですよね…
「ホテル」の検索ワードだけじゃ分からないこと。
- どんなホテルを希望しているの?
(例: ビジネスホテル、高級ホテル、リゾートホテル、格安ホテル、ラブホテル ) - 場所はどこ?
(例: 北海道~沖縄、今いる場所、海外 ) - 価格・設備などの希望条件は?
(例: 1万円以下、駅近、温泉付、スイートルーム ) - どんなシチュエーション探してる?
(例: 出張、家族旅行、デート、団体旅行 )

みんなが満足する検索結果を作るなんて、不可能だろ!
「ホテル」の検索上位が、全部ポータルサイトの理由。
「ホテル」で検索してる人が求めてる情報は、十人十色…
「ホテル」のように曖昧で、検索意図が幅広いキーワードに対して、一方的に、特定の地域の、特定のホテルを、上位表示させるのは、ユーザーの満足度を下げる結果につながることは理解いただけたでしょうか?
じゃぁ、Googleさんは、どんなホームページを上位表示させているのかと言うと…
「ホテル」で検索した時の検索結果
順位 | サイト名 | 記事タイトル |
---|---|---|
1位 | トリバゴ | 国内のホテル |
2位 | LINEトラベルjp | 国内・海外ホテル・宿泊 |
3位 | トラベルコ | ホテル・旅館の宿泊 格安予約|最安値比較・検索 |
4位 | 楽天トラベル | 宿・ホテル予約 国内旅行・海外旅行 予約サイト |
5位 | JTB | 宿・ホテル・旅館の宿泊予約 |
6位 | じゃらん | 東京のホテル |
7位 | じゃらん | 宿・ホテル予約 |
8位 | トリップアドバイザー | 渋谷区で絶対泊まりたいホテル!旅館ランキング10選 |
9位 | ANA | 国内ホテル宿泊予約 | 国内ツアー |
10位 | OZmall | 【厳選】おすすめ宿泊[ホテル・宿]予約 |

ユーザーが何を求めてるか分からないからこそ、あらゆるニーズに対応できる、ポータルサイトを表示するのが答えってことか!
これなら、たしかにユーザーは満足してくれそうだな。
いかがでしょう?ちなみに、これは「ホテル」に限ったことじゃありません。
「ランチ」や、「居酒屋」と言ったキーワードで検索しても、食べログ、ぐるなび、ホットペッパー、Retty、ヒトサラ、一休.comなど、その業種に特化したポータルサイトが、同じように上位表示されています。
Googleは、このように検索している人の検索意図が幅広過ぎて分からない場合、どんなニーズにも対応できるポータルサイトや、誰もが知っている会社のホームページなどを表示させる傾向があるんです。
「ホテル」と検索して、都内の小さなラブホを 1番にお勧めする検索エンジンより、大手ポータルサイト並べて表示してくれる検索エンジンの方が、便利だと思いませんか(笑)
「ビックワードで検索しても、上がってこねぇじゃねーか!」という悲しいクレームが、世の中から無くなる一助になれば幸いです…。
ビックワード狙いのデメリット

ビックワードを狙うことが、いかに大変なことなのか、少しご理解頂けたんじゃないかと…
あの天下のGoogle様でさえ分からないことを、丸投げできる相手として認められなきゃいけない訳ですから、情報量、正確性、専門性の観点からも、相当のレベルを求められます…。
そして、仮に、ビックワードで上位表示を達成できたとしても、実は、デメリットもあったりするんです。
ターゲットとするユーザー以外が多く含まれる。
例えば、先ほどのラブホ社長のwebサイトが、「ホテル」で1位になったとして、見てくれるユーザーさんの大多数が宿泊先として選んでくれるでしょうか?
「ホテル」と検索する人の中には、家族旅行を検討中の人もいるでしょうし、ビジネスホテルを探している会社員の方も多くいるはずです。
その方々が、「検索で1位だし、ラブホでいっか!」とはならないですよね(笑)?
また、ホテルの種類だけでなく、場所の観点からも同じことが言えます。
「ホテル」と検索する人の中には、箱根の温泉宿を探している人もいるでしょうし、沖縄のリゾートホテルを探してる可能性だってあります。
特定の地域の宿泊施設を探している人が、「検索で1位だし、都内某所のラブホでいっか!」と、行先までも変更してくれることは、限りなくゼロに近いですよね(笑)
本来で言えば、自分の商圏範囲だけを戦場とすればいいものを、日本全国のあらゆる宿泊施設を相手に戦いを挑むようなもの。
そう、ビックワードを狙うと言うことは、そういうことなんです…。
ビックワードの検索順位は安定しない。

例えば、「ワンピース」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
あの大人気 海賊漫画のワンピースを思い浮かべた人もいれば、ファッションアイテムの「ワンピース」を思い浮かべた人もいるはずです。
このように、ただ「ワンピース」とだけ言われたら、どっちの情報を求めて検索しているのかは、Google様でも悩むところ。
では、ユーザーに満足してもらうために、Google様がどのように検索結果を作ってるのかと言うと…
実際に、「ワンピース」と検索した人が、その検索結果の中から、マンガと、ファッションアイテムのどちらをクリックするのかデータをとり、需要(クリック)の多い方を、より上位に、より多くの割合で表示させているハズwです。
ディースケがこの記事を書いているタイミングでは、上位 1位~5位までは漫画が独占。5位~10位までに、ちらほらファッションアイテムのサイトが見られました。

平仮名と、片仮名でも変わる検索結果
では、今度は「ナルト」と聞いて、何を思い浮かべますか?
ワンピースと並んで人気を博した忍者漫画の「ナルト」を思い浮かべた人もいれば、ラーメンの上にちょこんと乗ってる「食品のナルト」を思い浮かべた人もいるはずです。
言葉がマッチするだけで、検索結果を選んでいたとしたら、「ナルト」と検索した時の検索結果に、「食品のナルト」が出てきてもおかしくありませんが…
実際のGoogleの検索結果では、1位~10位まで、マンガの方が検索結果を独占。「食品のナルト」は一つもありませんでした💦
対して、「なると」と、平仮名で検索した場合は、マンガが 6割、「食品のナルト」が 4割といった検索結果に…。
これは、片仮名で検索する人は、ほぼ100% 「マンガ」を求めていて、平仮名で検索する人の 4割程度は、「食品のナルト」の情報を求めていると、Googleが判断してるってことなんだと思います(笑)
つまり、検索された言葉が何を求めているのか分からない場合、実際のユーザーが、どのように検索しているのか、その傾向にあわせて、検索結果を作っているという証拠だと、ディースケは思うのですw。
だいぶ回りくどくなりましたが、要するに、検索意図の広いビックワードは、その時々で、検索結果を変える仕組みを取り入れているので、安定しないぞ!と言いたいのです。
多大な労力、時間、お金を注ぎ込み、仮に、ビックワードで上位表示を果たしても… 砂上の楼閣となるリスクも多分にあると言うことです。
さぁ、それでもあなたはビックワードを狙いますか?

大丈夫だよ。ちゃんと、僕らにピッタリの戦略をご用意してあるからさw
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